貨車の記号 (明治・大正期の国鉄車輌称号規定)
建設時明治中期 明治30年以降 明治44年以降
*1 c.1873
(M6)~
c.1875
(M8)~
c.1893
(M26)
*2
車種 1897
(M30)
~
1902
(M35)
~
車種 1911(M44)~
1928(S3)
*1
車種 分類記号 (構造・用途等) 記号 記号
屋根貨車
→有蓋車
*3
AS,BB,BE (Covered Goods Wagon)
BC (Goods Covered Hinge)
他、BG,BH,CK,CP
有蓋車



有蓋貨車
(客)貨物緩急車 BQ (Passenger Laggege Van)
他、AH,AI,AO,CM,CN,CO
貨物緩急車 カブ ワフ
有蓋緩急車
有蓋車
手用制動機附
ワブ *1 ワフ
非常車
(事業用)
AC,AQ 非常車 なし *2 非常車 *2
貨物緩急車
歯車附
ピブ *3 緩急車
歯車附
ピフ
車掌緩急車 ヨフ *3
家畜車 BJ (牛運送車)
他、
AU,AV,BK
家畜車 カト 家畜車
(客)馬運送車 AT (客)馬匹車 馬運車 *4
魚車 AW (魚運送車)
AY
(Fish Van) 他、
AX,CL
魚車 魚運車 *5
冷蔵車 *4 冷蔵車 レソ
通風車 ツワ *6
家具車 カグ *5 家具車 カグ *7
石灰車 カイ *8
車運有蓋貨車 シワ *9
油運送車 AZ (Oil Truck)
BD
(Covered Oil Truck)
他、BF,BI,DJ,DM
油車 テワ, テハワ
油槽車 ユソ *6 油槽車
→タンク車 *10
水槽車 *7 水槽車
硫酸槽車 *11
瓦斯槽車 カス
雪掻車 なし 雪掻車 ユキ
無蓋車 BN (Open Goods Wagon)
BV
(4 Planks Open Wgon)
BY
(Open Goods Wagon Mineral)
BZ
(Open Wagon)
CX
(3枚側・引戸)
CZ
(3枚側・全幅アオリ戸)
DG
(4枚側・引戸)
他、BL,BM,BO,BR,BT,BU,
CS,CT,CU,DF,DH,DN
無蓋車



無蓋貨車
砂利運送車・砂利
緩急車
(建築用)
BX (Ballast & Wagon)
他、CV,CW
土砂車
(建築用)
? ツチ 土運車
無蓋貨車
材木車兼用
トチ
土運車
材木車兼用
ツチ
材木運送車 BW,CF,CR (Timber Truck)
CE
(6 Wheels Timber Truck)
DI
(3軸材木車)
他、DE
材木車 材木車
BS (平台車) *4
(客)馬車運送車 CD (Horse Carriage Wagon)
CG (Carriage Truck)
(客)車運車
車運車 *8 シヤ *9 車運車 シヤ *12
炭水貨車 タス *13
コークス車 コク *14
鉄桁運搬車 ケタ
操重車 *15
重量品運搬車 シウ *16
控車 *17
石運送車 CQ (Stone & Timber Truck) 石車 石運車 セキ *18



石炭車
石炭車
底開
建設時明治中期
*1 建設時から 1872 (M5) 年の開業の年迄は、建築用の砂利運送車と貨物緩急車のみで、翌年の貨物営業開始以降は数車種の貨車が用意された。
*2 現存する最古の客貨車図面集 Francis Henry Trevithick 編輯 「The Outline Leading Dimensions, Weights and Capacities of the Different Classes of Carriages & Wagons」 に掲載されている、当時在籍していたと思われる68タイプの貨車略図より。分類記号は、車種とは無関係に形式(形態)ごとに、客車をアルファベット1文字(A~Z)、客車の残りと貨車をアルファベット2文字(AA~AZ、BA~BZ、CA~ ・・・)で記号付けされている。略図に記載してある車輌 No. は実車の車番号を反映したものと思われ、製造所別に車種ごとに 1 から連番で付番されている。当時の写真から判断して、略図の分類記号と実車の車体標記に関連性は見出せず、車番号(アラビア数字か漢数字、または両方)のみや、車番号にアルファベットや平仮名1文字を冠したもの、車種名や用途が日本語や英語で表記されたもの等、撮影時期により標記法や細かな車種区分があったものと推測される。(括弧書き内の英語名は略図に記載されているもので、記載の無いものは手元に資料が無く調査中。)
*3 車種名称変更 ? ~
*4 略図に荷重記載が無く、車番号は独立した車種として付番されている。
明治30年以降
1897 (M30) .11 「局有貨車々符号及積量票記方ノ件」、1902 (M35) .9 「官設鉄道客貨車検査及修理心得」

1906 (M39) .3.31 に公布された「鉄道国有法」により、大手私設鉄道より2万輌余りの多種多様な貨車が編入した。これらの貨車は、1911
(M44) 年、鉄道院車両称号規定が制定されるまで私設鉄道時代の称号のままで使用されていた。
構造に関する記号 記号 名称 標記例
真空制動用列車管附 1902 (M35) .9~ - , , カブ
鉄製の車体 c.1907 (M40)~ 鉄製xx車 ,
称号規定に準じない記号付け
ボギー無蓋車(手用制動機附) 1905 (M38)~ ムボ ? ムボ *10
ボギー材木車(真空制動機附) 1905 (M38)~ トボ ? トボ *10
*1 緩急車の真空制動化への移行期の 1901 (M34) 年に、「手用制動機附車輛ノ増備ヲ要スルヲ以テ有蓋貨車ノ一部分ヲ區劃シ取附ルコトゝシ・・・」という記録があり、改造による有蓋の緩急車をそれまでの貨物緩急車 カブ と区別した可能性がある。
*8 鉄道車輌輸送時の遊車
*10 は客車記号の「ボギー附(標記例:ヨブ)」を適用したものと推測されるが、同時期に在籍したボギー車の ホテセ1形(b.1903 (M36)) や ホテワ1形(b.1910 (M43)) は対象となっていない。また、 の記号の由来も不明。
在籍期間
*3 1898 (M31)~ *6 1900
(M33)~ *2, 5 1905 (M38)~ *4 1908 (M41)~ *9 1909 (M42)~ *7 ? ~
明治44年以降
1911 (M44) 1.16 「車輌称号規定」
形式番号は、貨車を「有蓋の貨車」「無蓋の貨車」「石炭貨車」の3タイプに分け、タイプ内の車種、さらに形式記号でグループ化し、1 から付番された(無蓋の貨車の例:セキ1形、シヤ10形、ケタ20形 ・・・ フト7200形~、テト8200形~、ト8700形~)。グループ内の番号が満杯になると、タイプ内の空きスペース、さらにはタイプ内の形式最大番号に引き続き順次付番された。
積載・構造に関する記号 記号 名称 標記例
ボギー車の積載重量 10t未満 - ,
10t以上〜20t未満 - , テワ
20t以上 - , テセ
鉄製の車体 鉄製xx車 ,
鉄板内張りを施した木造車 テハ 鉄張xx車 テハ
手用制動機附 車掌乗務設備無し(記号の最上位) xx車手用制動機附 ホト, テタ
車掌乗務設備有り(記号の末尾) xx緩急車 , コワ
車種内での補助的な記号
馬積に適した大型の有蓋貨車 1915 (T4)~ -
内張り無し鉄製側板の有蓋貨車 1925 (T14)~ ? *19 -
軽便線の記号
軽便線車輌 軽便用xx車 ワフ, フツ, ツチ
ボギー車 - ワフ,
*1 掲載形式は、鉄道院「貨車略図」 1911 (M44)、鉄道省工作局「車輌形式図」 1916 (T15) より。
*10 車種名称変更 c.1926 (S1)~
*11
1914 (T3)~1926 (S1) 濃硫酸等の高比重化成品タンク車。タンク車に統合、廃止。
*15
1920 (T9)~ オソ10形, オソ15形 2形式のみで、 はボギー車の積載重量記号を扱重に適用したものと推測される。
*17 1926 (T15)~ 同記号の非常車廃止後に再使用
*19 ワテ45000形(後の スム1
s3形) 1形式のみで、製造後短期間で ワ45000形 に変更された。
在籍期間
*16 1914 (T3)~ *9 1915 (T4)~ *6 1916 (T5)~ *3 1926 (T15)~
*7, 12, 13, 18 ~1916 (T5) *4 ~1920 (T9) *2, 5, 8, 14 ~1926 (T15)
グリーン文字は調査中です。  2017.12.22