仙南交通
モハ402
/モハ-

長町駅は、写真手前に見える、右に急カーブした線路に沿った丸いホームを持つ印象的な駅だ。レールはそのまま、仙台市電の走る長町の大通りに直角にぶつかり行き止まりになっている。実は、昭和19年から、市電長町車庫が設置される昭和25年までの間、ホームの先で両鉄道は繋がっていた。市電の終電は、この渉り線を通って駅構内に乗り入れ、翌日の始発まで退避線として間借りをしていた。また、終戦間近い昭和19年暮れ、急遽バッファを取り付けた仙台市電 モハ30形 が、配給物資や材木を積んだ秋保電気軌道の貨車を牽いて市内を走ったという記録も残っている。(編集部)

1960(S35).11
長町

p. 前川 尚 (鉄道ファン半世紀)
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